一盛病院の放射線検査

当院では、様々な疾患の早期発見と的確な治療方針決定のために、CT(コンピュータ断層撮影)やレントゲン(X線撮影)による画像検査を行っています。
最新の設備を導入することで、患者様の負担を軽減しながら精度の高い検査ができるよう努めています。

放射線検査の目的

目には見えない体内の状況を可視化できるのが放射線検査であり、診察や血液検査で特定できない病気に関しても診断を可能にします。
がんなどの重大な疾患や出血など緊急性の高い疾患でも短時間で検査できるためいち早く診断することが可能になります。
特にがんの診断では肺がん・肝臓がん・胃がん・大腸がんなど腫瘍の位置や大きさ、広がりなどを把握する上で重要な役割を果たします。
がんを見逃さないために、定期的な検査や症状がある場合の精密検査を欠かさないようにしましょう。

CT検査とは

CT(Computed Tomography)検査は、身体の周囲を回転するX線装置から出る放射線を用いて、コンピュータで画像を再構成し、身体を輪切りにしたような断面画像を得る検査です。
腫瘍や炎症の位置・大きさを詳細に把握できるため、がんの発見や広がり具合の評価にも優れた効果を発揮します。
当院では、高解像度・短時間撮影が可能な最新のCT装置を導入し、患者様の負担をできるだけ軽減しながら、正確な診断に取り組んでいます。

目的

がんの早期発見
腫瘍の有無や大きさを確認し、必要に応じて治療方針の決定をサポートします。
炎症・外傷の評価
脳出血や骨折、腹部臓器の炎症など、緊急性の高い病変も的確に捉えられます。

主な検査例

  • 脳の検査:脳出血や脳梗塞、腫瘍の診断
  • 胸・腹部臓器の検査:肺、肝臓、膵臓、胃、大腸、腎臓などの病変の診断
  • 骨や関節の検査:骨折、骨腫瘍、変形などの診断

CT装置について

当院のマルチスライスCT装置では、従来のヘリカルCTとは異なり、複数列のX線検出器を搭載するため、より広範囲を短時間で撮影できます。
3次元の立体画像を作成したり、ミリ単位の細かな病変を発見できる高精度の撮影ができます。

CT装置についてのイメージ

X線(レントゲン)検査とは

X線(レントゲン)検査は、胸部や腹部、骨格などの構造を簡易かつ短時間で把握できる放射線検査の代表的手法です。
肺炎や骨折、心臓の大きさなど、急性疾患や外傷の有無を調べる際に最初に行われる検査のひとつでもあり、定期健診などでも利用頻度が高い検査です。
骨などは白く、空気などは黒く映るため、その違いから肺や消化管の状態を、ほぼ侵襲がない状態で簡易的かつ素早く把握できます。

目的

胸部の評価
肺炎、肺がん、心拡大などの有無を素早く判断し、必要な治療につなげます。
骨や関節の診断
骨折や変形性関節症など、運動器の異常を短時間で確認できます。
消化管のチェック
消化管内や腹部のガスの貯留状態から胃・小腸・大腸の状態を把握できます。

主な検査例

  • 胸部X線検査:肺炎、肺がん、心不全の状態などを診断
  • 骨X線検査:骨折、変形性関節症、リウマチなどの診断
  • 腹部X線検査:腸閉塞、尿路結石、ガスの状態などの診断

被ばくについて

放射線検査に伴う被ばくは、患者様が気にされるポイントのひとつですが、医療機関で使用するX線量は必要最小限に抑えられています。
当院では以下の取り組みにより、安全管理を徹底しています。

必要があって受ける放射線検査の被ばくリスクは、早期診断・治療から得られるメリットと比べれば相対的に小さいと考えられます。不安な点があれば、遠慮なく医師や放射線技師までご相談ください。

最適な撮影条件 患者様の体格や検査目的に合わせてX線の強度を調整し、不要な被ばくを低減します。
最新装置の導入 高感度・低ノイズな検出器と高度な画像処理技術により、鮮明な画像を得ながら線量を削減します。
安全管理 放射線技師が定期的に研修を行い、被ばく線量のモニタリングや安全管理を徹底しています。

放射線検査の流れ

  1. STEP1 来院前

    検査前の事前の準備は不要です。
    腹部CT検査を予定している場合は、食事を取らずにご受診ください。食事を取った場合でも検査は可能ですので、診察時にご相談ください。

  2. STEP2 診察

    症状に応じて必要な検査を決定します。妊娠の可能性がある場合は、必ず医師にお伝え下さい。

  3. STEP3 検査

    X線検査は2分程度、CT検査は5分程度で終了します。痛みを伴う検査ではないのでご安心ください。
    ※混雑状況によりお待ちいただく場合がございます。

  4. STEP4 説明

    検査結果は次回の診察時にご説明いたします。放射線の読影専門医による診断も行いますのでご安心ください。

放射線検査のよくあるご質問

妊娠しているのですが検査はできますか?

一般に妊娠の可能性がある場合は、放射線検査は行いません。しかしながら緊急度と重要度によっては検査を実施することを優先する場合もあります。
リスクとベネフィットを考慮し、慎重に検討するため、必ず事前に妊娠の可能性をお伝えください。

検査前に食事を取ってしまったのですが検査はできますか?

食事を取った場合でも検査は可能です。
しかし胃などの消化管を観察することが目的の場合は、診断が難しくなるため検査前は絶食することが好ましいです。診察時に医師にご相談ください。

造影剤を使った検査はできますか?

はい、造影剤を使うことで血管や臓器の輪郭がより明確に写り、診断精度が向上します。ただし、腎機能やアレルギーの有無を事前に確認するため、採血や問診を行う場合があります。過去に造影剤でアレルギー反応があった方は必ず事前に医師や看護師にお伝えください。

ペースメーカーが入っていますが検査はできますか?

ペースメーカーが入っていてもCT検査やX線検査は問題ありません。
ご不安な点があれば医師にご相談ください。